中皮腫アンケート(中皮腫患者に対するピアサポート活動と石綿ばく露調査)報告会(2020年10月25日)

JCF2020(主催:NPO法人キャンサーネットジャパン)で、今年も中皮腫サポートキャラバン隊が共催させていただき、中皮腫セッションでの講演会や「よろず相談室」を開催されます。キャラバン隊の専用オンラインブースでも各種のイベントを開催しますが、「中皮腫アンケート(中皮腫患者に対するピアサポート活動と石綿ばく露調査)報告会」も実施することとしました。

このアンケートは、「認定NPO法人 高木仁三郎市民科学基金」からの助成を受けて取り組んだものです。今回は2019年度の調査結果について報告させて頂きます。

日時:10月25日(日)11時〜12時

参加費:無料

お申し込み:こちらよりお願いします。問い合わせ内容に「よろず相談室参加希望」とお書きください。専用の接続URLをお送り致します。「ZOOMアプリ」を利用致しますが、利用がない方も事前に使用方法についてご案内致しますので遠慮なくお申し出ください。

その他のイベントもご希望があれば、あわせてご連絡ください。

研究の概要

2018年12月の助成申込書から
 アスベストが原因で発症する中皮腫の患者はいまピークを迎えており(年間死亡者1500人超え)、今後も十数年はこの傾向が続くと推測されている。また30歳代〜50歳代の現役世代からの中皮腫の相談が増えている。一方で中皮腫は希少ガンとして治療の開発が遅れ、治療の選択が限られている現状にある。また中皮腫患者は同じ病気の患者と会う機会もなく、精神的にも孤立した状況に置かれている。そんな中、中皮腫の患者どうしがお互いに支え合うピアサポート活動の必要性が高まっている。
 また安易に石綿ばく露不明とされる中皮腫患者が増えてきており、ばく露不明とされた中皮腫患者の石綿ばく露について改めて聴き取りし、石綿ばく露の機会を追求していく。
 調査手法としては、中皮腫サポートキャラバン隊のメンバーが、中皮腫患者に会いに行き、現在の医療面、主に経済的な生活面、精神的なケアの面で患者の要望や石綿ばく露原因をアンケートやインタビューで明らかにしていく。
 一ヶ月で4人程度への調査を予定しており、1年で50人弱の中皮腫患者から調査し、調査結果を集計分析し、医療機関や行政機関や社会一般に問題提起していく。

中間報告

2019年10月の中間報告から
 中皮腫サポートキャラバン隊は、2017 年7 月に栗田英司(腹膜中皮腫)と右田孝雄(胸膜中皮腫)が出会い、孤立している全国患者と励まし合い、生きる希望につなげる活動として始まりました。
 アスベストが原因で発症する中皮腫の患者数は増加の一途をたどり、今後も十数年間、発症者数は高水準で増え続けると推測されています。また相談対応の実感としても30歳代? 50歳代の現役世代からの相談が増えています。
 一方で、中皮腫は希少がんとして治療の開発が遅れ、治療の選択が限られている現状にあります。また中皮腫患者は同じ病気の患者と会う機会もなく、精神的にも孤立した状況に置かれているため、中皮腫患者同士がお互いに支え合うピアサポート活動(※)の必要性が高まっています。加えて、どこでアスベストにばく露したのかについて、安易に「不明」とされ、労災保険が適用されない患者が増えてきています。
 そこで私たちは以下の4 点の課題について、中皮腫の患者さんにアンケート調査を実施することにしました。
(1)アスベストばく露「不明」とされた場合などの石綿健康被害救済制度と労災保険制度との給付内容の格差
(2)中皮腫の治療内容や患者の療養生活についての情報の圧倒的な不足
(3)治療の選択が限られていること、また治療体制や療養生活の地域格差
(4)医師などの医療従事者とのコミュニケーション

2019年4月から8月まで、私たちは静岡県、富山県、愛知県、新潟県、岡山県、鳥取県、青森県、岩手県、山形県、福島県、東京都、石川県、大阪府、沖縄県にて中皮腫患者の講演会・患者交流会・患者訪問を実施し、その場で本アンケートの趣旨説明を行い、アンケート調査を行いました。
 当初のアンケート回答の目標は年間50回答でしたが、本アンケート調査の必要性と重要性が伝わり、4月から8月までで既に60回答が集まりました。また、アンケート結果を集計し、中間とりまとめを行いました。

(※)同じ立場の人への支援。共通の「体験」を持った人同士の支援。

出典:認定NPO法人 高木仁三郎市民科学基金 これまでの助成・研究