中皮腫の治療〜手術・抗がん剤・放射線・免疫療法・緩和医療

更新日 : 2020年9月28日

公開日:2019年1月1日

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目次

中皮腫の治療についての情報

中皮腫は病期(がんの進行)、患者さんの年齢・持病の有無などを含む体力、他の病気の治療状況によって治療内容が異なります。患者さんのQOL(生活・人生の質)などの考えによっても選択が左右されることもあります。

I期およびII期の場合には手術が行われることがあります。しかし、このような大きな手術でも、完全にとりきれないこともあり、胸膜のなるべく広い範囲を切除して胸水の貯留を防ぐような対症的な手術が放射線療法や化学療法と併用して行われることもあります。

III期以上の病期で、手術によってすべての病変をとりきることが困難な場合には、放射線療法や化学療法が行われます。がんが広範囲に進展し切除が困難な場合には、患者さんの希望や全身状態により抗がん剤による化学療法を行うか、症状を緩和する対症療法(緩和ケア)を行うこともあります。

腹膜・心膜・精巣鞘膜については、手術以外については胸膜中皮腫に準拠した形での治療となります。

なお、特定非営利法人 日本肺癌学会から肺癌診療ガイドライン(肺癌診療ガイドライン2018年度版-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む –)が出ていますのでご参考にしてください。治療に関しては、平準化されている部分もありますが、治験の実施状況、治療に伴う副作用の出現状況などについて患者さんに平等に情報が提供されるわけではありません。後述するような治療法の基本的な事項を踏まえつつ、ZOOMサロンなどを利用して治療をしている患者さんからも体験を聞いてみてください。

【参考文献】

>国立がん研究センター がん情報サービス-中皮腫 基礎知識-

>国立がん研究センター 希少がんセンター -悪性胸膜中皮腫-

>がん情報サイト Cancer Information Japan -悪性中皮腫の治療(PDQ®)-

中皮腫治療における手術

中皮腫の手術は大きく分けて、2つの術式があります。

①胸膜肺全摘術(EPP)

肺、胸膜や場合によっては横隔膜や心膜ごと切除し、人口の膜で横隔膜や心膜を再建する術式です。術後の放射線治療の実施が可能です。

胸膜外肺全摘術(EPP)

出典:「胸膜中皮腫に対する新規治療法の臨床研究に関する研究」班:患者さんとご家族のための胸膜中皮腫ハンドブックより

②胸膜切除/肺剥皮術(P/D)

壁側胸膜および臓側胸膜を切除し、横隔膜や心膜の肺を温存する術式です。全身状態や心肺機能が低下している方にも実施できますが、肺への影響を考慮して術後の放射線治療はできません(国外での報告例はありますが、慎重な意見が強くあります)。

EPPとP /Dの差異

両術式は2008年に生存率に差が無かったとの論文が発表されていますが、手術自体を行っている医療機関が少ないために、主治医、がん相談支援センター、患者会などに相談したうえで治療実績がある医療機関にセカンドオピニオンを行うことも今後の治療方針を決めるための重要な手段の一つです。

山口宇部医療センターでの悪性胸膜中皮腫に対する最新(2019年2月)の治療成績では、上皮型悪性胸膜中皮腫に対する胸膜外肺全摘術(EPP)を含む集学的治療において治療開始後5年生存率が43%、生存期間中央値が59カ月という報告も出されています。

ただし、いずれの術式も「完全切除」や「治癒切除」と言われる、切断面を顕微鏡で確認しても腫瘍が取りきれたと言える状態にすることは不可能で、目的は「肉眼的完全切除」にあります。手術単独での治療は推奨されておらず、集学的治療(外科療法・化学療法・放射線療法・免疫療法等の組み合わせによる高い治療効果を目指す治療法)の一部として位置付けられています。腫瘍の減量効果については、胸膜外肺全摘術(EPP)が高いとされています。

別途、症状緩和を目的に「胸膜癒着術」がなされる場合もあり、「ガイドライン」では「胸水制御と胸水貯留による症状の軽減を目的とした緩和療法として、薬剤による胸膜癒着術を行うよう提案する」とされています。癒着術では、ドレーンにより胸水を排出したのち、胸水によって圧迫されていた肺が膨らんだのち、肺と胸膜のあいだに薬(癒着剤)を投入して癒着させる方法です。

手術された患者さんの実際の状態が知りたいという方もおられます。胸膜肺全摘術の患者さんへのインタビューなども参考にしてください。

手術適応:推奨

臨床病期Ⅰ-Ⅲ期の選択された一部の患者に対して手術を行うことを考慮してもよい。(グレードC1)

手術適応判定は呼吸器外科医を含む集学的治療チームにより判定することが勧められる。(グレードA)

a.手術の利益:切除可能中皮腫において外科的切除が生存率を改善するか否かは明らかでない。

b.手術の目的:手術の目的は肉眼的完全切除である。

c.集学的治療:集学的治療により許容し得る周術期リスクと遠隔予後が得られる可能性がある。

腹膜中皮腫の手術

腹膜中皮腫では、手術による治療効果は限定的とされる意見がある一方で、手術実績を公表している医療機関もあります。また、「講演動画『腹膜中皮腫闘病15年 南の島・沖縄から 絶望から希望へ』(鹿川真弓さん)」、「腹膜中皮腫の治療記録:望みと光明」、「腹膜中皮腫の治療体験:絶望と希望の狭間で余命2年の宣告を生きる」などの体験記も参考にしてください。

【参考文献】

>兵庫医科大学病院 呼吸器外科

>国立がん研究センター がん情報サービス -中皮腫 治療の選択-

日本肺癌学会 悪性胸膜中皮腫診療ガイドライン -外科治療-

>石綿・中皮腫研究会ほか編(2018)『中皮腫瘍取扱い規約』金原出版

「胸膜中皮腫に対する新規治療法の臨床研究に関する研究」班:患者さんとご家族のための胸膜中皮腫ハンドブック

中皮腫治療における抗がん剤療法

抗がん剤療法とは薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。また、再発や転移を防ぐ目的もあります。中皮腫に対する化学療法の中心的薬剤(抗がん剤)は、ペメトレキセド(商品名:アリムタ)で、この薬にシスプラチンを組み合わせた併用治療(シスプラチン+ペメトレキセド)が唯一の標準的一次化学療法として用いられます。シスプラチンのみの投与よりも治療成績が良好であるとのデータに基づいており、奏功率は40%ほどとされています。

適応承認は得られていませんが、海外においてシスプラチンとペメドレキセドの二剤に、ベバシズマブ(商品名:アバスチン)を加えることの有効性が報告されています。

抗がん剤の副作用(アリムタ・シスプラチン)

副作用として心臓への影響として動悸や不整脈、また肝臓や腎臓に障害が出ることもあります。副作用が著しい場合には治療薬の変更や治療の休止、中断などを検討することもあります。アリムタ・シスプラチン治療では、代表的な副作用として次のものが挙げられます。

代表的な副作用

  • 骨髄抑制(白血球減少、血小板減少、好中球減少、ヘモグロビン減少、発熱性好中球減少、汎血球減少症、貧血)
    →自覚症状として、発熱、寒気、のどの痛み、口内に白い斑点ができる、口内炎、手足に赤い点(点状出血)ないしは赤いあざ(紫斑)ができる、出血しやすい(歯ぐきの出血・鼻血など)、水のような下痢、腹痛、通常生活でのだるさの継続、階段の昇降や坂で動悸・息切れ、顔色が悪い
  • 感染症(敗血症、肺炎等の重篤な感染症)
    →自覚症状として、寒気、ふるえ、せき、喉の痛み、38度以上の発熱、虫歯、歯肉痛、口内炎、下痢、腹痛、皮膚の発疹、発赤、肛門痛、排尿時の痛さ、頻尿、残尿感、血尿
  • 間質性肺炎(悪性中皮腫に対するアリムタとシスプラチンの併用における国内臨床試験では投与した25例の中に、治療との因果関係が否定できない肺臓炎が1例報告。外国臨床試験の226例では、間質性肺炎、肺臓炎の報告はなかった。)
    →自覚症状として、階段の昇降、少し過度な動きをしたりすると息切れがする・息苦しくなる、から咳、発熱
  • ショック、アナフィラキシー
    →自覚症状として、皮膚のかゆみ、じん麻疹、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、目と口唇のまわりの腫れ、息苦しさ、動悸、ほてり、意識の混濁
  • 重度の下痢
  • 脱水
  • 腎不全
    →自覚症状としては、尿量の減少またはほとんど出ない、一時的な尿量の増加、発疹、むくみ、身体のだるさ
  • 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害
  • 発疹
  • 悪心、嘔吐

また、上記以外の副作用として次のようなものも挙げられます。

その他の副作用

  • 内分泌系(血糖値上昇、尿糖陽性精神神経系)
  • 精神神経系(頭痛、めまい、感覚神経障害、味覚異常、感覚鈍麻、不眠症、傾眠、運動神経障害)
  • 眼(眼脂、流涙増加、眼球乾燥、結膜炎)
    →静岡県立がんセンターの報告では、シスプラチンの使用で球後視神経炎(視力低下・視野障害)が出現する場合があるとしています。
  • 循環器(血圧上昇、心嚢液貯留、動悸、不整脈)
  • 血管障害(ほてり、潮紅)
  • 呼吸器(しゃっくり、咳嗽、咽喉頭疼痛、鼻漏、呼吸困難、胸水、低酸素症)
  • 消化器(食欲不振、悪心、嘔吐、大腸炎、便秘、下痢、口内炎・咽頭粘膜炎、消化不良、口唇炎、胃部不快感、腹痛、胃炎、食道炎
  • 肝臓(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、血中LDH上昇、血中Al-P上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、尿中ウロビリン陽性)
  • 皮膚(発疹、そう痒症、色素沈着、脱毛症、多形紅斑、じん麻疹)
  • 肝臓(アルブミン低下、電解質異常、尿潜血陽性、蛋白尿、総蛋白減少、BUN上昇、総蛋白増加)
  • その他(倦怠感、発熱、CRP上昇、放射線照射リコール反応、溶血性貧血、疲労、体重減少、熱感、白血球増多、好中球増多、血小板増多、浮腫、関節痛、感冒様症状、顔面浮腫、眼瞼浮腫、悪寒、鼻出血、肺炎、単球増多、胸痛、アレルギー反応/過敏症

通院で抗がん剤や後述する免疫チェックポイント阻害剤で治療する場合は、早急な対処をしないと命に関わる副作用もあります。白血球が減少している時期の発熱、空咳や息切れ、発熱は薬剤由来の間質性肺炎の可能性があり、早急な対処が必要です。抗がん剤は投与後しばらく、その成分が尿や便に残りますが、これまでに治療を受けている患者さんとの生活をしている方の健康被害は報告されていませんので、通常の衛生意識で生活を送って頂いて問題ありません。

かつては苦しい治療であった化学療法も今は支持療法の進歩により副作用がかなり軽減され、外来通院での化学療法へスムースに移行できるようになっています。また、白金製剤であるシスプラチンの仲間である「カルボプラチン」(商品名:パラプラチン)は、シスプラチンの副作用である吐き気や腎臓への障害、神経への障害が軽減され、水分の点滴量(シスプラチンでは腎臓へのダメージを軽減するために点滴前後に1リットルから2リットルの輸液による点滴をして、尿量を増加させることによって洗い流します)も抑えることができます。(シスプラチン+ペメトレキセド)に対して、(カルボプラチン+ペメトレキセド)の併用も同等の治療成績が得られているとされています。

参考:適応承認されていない抗がん剤(ゲムシタビン・ナベルビン)の副作用

欧米では中皮腫治療において承認されている抗がん剤に関して、参考までに副作用の情報に触れておきます。

ゲムシタビン(商品名:ジェムザール)を製造販売している日本イーライリリー株式会社が公開している医薬品添付文書では、最初にいくつかの警告が表記されていますがその中には、以下のような事項も含まれています。

胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症のある患者には投与しないこと。[間質性肺炎に起因したと考えられる死亡例が報告されている。]

放射線増感作用を期待する胸部への放射線療法との同時併用は避けること。[外国の臨床試験において、ゲムシタビン塩酸塩と胸部への根治的放射線療法との併用により、重篤な食道炎、肺臓炎が発現し、死亡に至った例が報告されている。「相互作用」の項参照]

日本イーライリリー株式会社 ジェムザール添付文書情報

重大な副作用としては次のようなものがあげられています。

骨髄抑制、間質性肺炎、アナフィラキシー、心筋梗塞、うっ血性心不全、肺水腫、気管支痙攣、成人呼吸促迫症候群、腎不全、溶血性尿毒症症候群、皮膚障害、肝機能障害、白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)

ビノレルビン(商品名:ナベルビン)を製造販売している協和キリン株式会社が公開している医薬品添付文書には、骨髄機能抑制に起因すると考えられる死亡症例認められている旨の警告がされています。ほかの副作用として、汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少(84.4%)、好中球減少(75.8%)、貧血(74.1%)、血小板減少(28.5%)等の骨髄機能抑制、間質性肺炎(1.4%)、肺水腫(0.1%未満)、気管支痙攣(0.1%未満)、麻痺性イレウス(0.4%)、心不全(0.1%)、心筋梗塞(0.1%未満)、狭心症(0.1%未満)、ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(0.1%未満)、肺塞栓症、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1%)、急性腎障害(0.2%)、急性膵炎(0.1%未満)などもあげられています。

維持療法としての単剤投与

維持療法として、上記の一次治療有効例に対してのアリムタ単剤投与の有効性が示唆される報告もありますが、前述の「ガイドライン」では中皮腫について「維持療法を行うよう勧めるだけの根拠が明確でない」とされています。

非小細胞がんにおいて、アリムタ+シスプラチンを初回治療として4クール実施し、腫瘍減少等の効果が認められた場合にアリムタ単剤での維持療法の実施で生存期間や腫瘍増悪の延長が報告されています。

75歳以上の抗がん剤使用

同ガイドラインでは、75歳以上の方であって米国の腫瘍学団体(ECOG)が示す全体状態の指標であるPerformance Statusが0~2であれば、化学療法をおこなうことが「弱く推奨」されています。

【Performance Statusの定義】

0 全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活ができる。

1 肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。例:軽い家事、事務作業

2 歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす。

3 限られた自分の身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす。

4 全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす。

出典:JCOG:ECOGのPerformance Status(PS)の日本語訳

【参考文献】

>オンコロ 中皮腫の治療 – 化学療法 –

国立がん研究センター希少がんセンター 悪性胸膜中皮腫

>国立がんセンター東病院 がん化学療法・放射線治療Q&A

>石綿・中皮腫研究会ほか編(2018)『中皮腫瘍取扱い規約』金原出版

「胸膜中皮腫に対する新規治療法の臨床研究に関する研究」班:患者さんとご家族のための胸膜中皮腫ハンドブック

日本イーライリリー株式会社 「アリムタとシスプラチン」併用療法をお受けになる患者さんとご家族へ

日本イーライリリー株式会社 アリムタ適正使用ガイド 悪性胸膜中皮腫編

がんを学ぶ 骨髄抑制の症状と原因

がん情報サービス シスプラチン:注射

ナベルビン注10,40 添付文書情報.協和発酵キリン.2016年12月改訂版(第14版)

中皮腫治療における放射線療法

放射線療法は、高エネルギーの放射線をがんの存在する範囲に照射して、がん細胞に傷害を与えて小さくする方法です。がんの痛みに対して放射線治療を行うと、多くの患者さんで痛みが軽減されることが示されています。放射線療法には、主に二つの方法があります。

①胸膜外肺全摘術などの根治術後の再発予防のための放射線療法

腫瘍のあった臓器側の胸壁全体に放射線を照射します。照射範囲は首の付け根からへそまで、上半身半分です。照射する範囲には気管や食道などの大切な臓器があり、臓器が耐えられる放射線量に限定されるために満足な量で実施できない場合もあります。前述のとおり、胸膜切除/肺剥皮術での放射線治療は国外での報告事例はありますが、実施にあたっては慎重にならざるを得ない、との判断がされています。

全胸郭照射

出典:「胸膜中皮腫に対する新規治療法の臨床研究に関する研究」班:患者さんとご家族のための胸膜中皮腫ハンドブックより

②根治術が困難な場合などに、腫瘍縮小や疼痛軽減のための放射線療法

根治術が困難であったり、術後再発の場合に患部の疼痛軽減を目的としています。全身状態の程度や腫瘍サイズに対する判断もありますが、比較的多くの患者さんに適応されます。「ガイドライン」では、疼痛緩和を目的とする放射線治療は推奨されています。

限局照射

出典:「胸膜中皮腫に対する新規治療法の臨床研究に関する研究」班:患者さんとご家族のための胸膜中皮腫ハンドブックより

放射線療法の副作用と今後の治療法

副作用は主として放射線が照射された部位に起こります。主なものは、放射線治療中や終わりごろから症状が強くなる放射線による特殊な肺炎、食道炎、皮膚炎です。肺炎の初期症状は、咳や痰(たん)の増加、微熱、息切れです。食道炎では固形物の通りが悪くなり、胸やけや痛みを伴うこともあります。症状が強いときには放射線治療を延期・中止し、痛みがある場合は食事・飲水制限を行い、鎮痛薬の服用や栄養剤の点滴で対処します。また、全身の副作用としては、だるさ、食欲低下、白血球の減少などがあり、個人によって程度が異なります。症状が強い場合は、症状を和らげる治療をしますが、通常は、治療後2週から4週ぐらいで改善します。

陽子線治療やサイバーナイフなどの新しい治療機器を用いた放射線療法も出てきていますが、中皮腫治療に関してこれらの有効性については確認できていない状況です。

【参考文献】

>国立がん研究センター 希少がんセンター -悪性胸膜中皮腫-

「胸膜中皮腫に対する新規治療法の臨床研究に関する研究」班:患者さんとご家族のための胸膜中皮腫ハンドブック

>石綿・中皮腫研究会ほか編(2018)『中皮腫瘍取扱い規約』金原出版

中皮腫治療における免疫療法とオプジーボ

そもそも私たちの体の中で、「自分の体の細胞」ではないものを「異物(いぶつ)」と呼びます。細菌やウイルスなどは「異物」の代表例ですが、体には異物の侵入を防いだり、侵入してきた異物を排除したりして体を守る抵抗力が備わっています。

免疫療法とは、免疫本来の力を回復させることによってがんを治療する方法です。

免疫療法の仕組み

出典:国立がん研究センター がん情報サービス 免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ

免疫療法と効果

ひとくちに「免疫療法」と言っても、民間や一部の医療機関で勧められているものがあり、ほとんどは健康食品の利用するものや、がん細胞を攻撃できる白血球や抗体を増やして身体に取り込むものです。今日、臨床研究で科学的に効果が証明されているのは、免疫チェックポイント阻害剤の一部です。中皮腫について言えば、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)だけです。

2020年8月11日に小野薬品工業株式会社が、「オプジーボとヤーボイの併用療法が、未治療の悪性胸膜中皮腫患者において、 化学療法と比較して持続的な生存ベネフィットを示す」を発表しています。この試験は今後、日本をはじめとする諸外国において国の認可申請を求める段階が来ることが予想されます。

「免疫療法」はさまざまな治療法を含んだことばであり、有効性が科学的に証明されていないものも存在します。効果が明らかになっていない治療法は、健康保険の適用する治療(保険診療)ではないことから、患者が全額治療費を支払う自由診療として行っている医療施設もあります。これらは科学的根拠が検証されておらず、例えばこれまでに養子免疫療法、がん由来タンパクやペプチドを利用したワクチン療法、非特異的免疫賦活療法などが臨床検討されてきていますが、有効性の確認には至っていません。

注意事項として標準治療を行っている医療機関で治癒を目的とした治療が難しくなり、主治医から緩和医療の必要性を告げられた方に免疫療法を希望される場合があります。その場合に免疫療法を行う医療機関の担当医に副作用が出た場合や病状が悪化した場合にどのような対応をしてもらえるのかを十分に確認することをお勧めします。標準治療を行った医療機関と免疫療法を行った医療機関双方の受診が途切れてしまい、行き場を失ってしまう「がん難民」にならないように注意しましょう。

オプジーボの効果と副作用

2018年は免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブ(商品名:オプジーボ)が悪性胸膜中皮腫の保険適応になり、新時代の治療エビデンスが実臨床で展開されつつあります。

2017年に発表されている悪性胸膜中皮腫患者34例に対する日本国内で実施された試験では奏功率が29.4%と発表されています。

しかし効果が認められている治療でもすべての患者さんに効果があるわけではなく、一定の割合の患者さんに効果があることがわかってきました。先に紹介した試験でも有害事象が67.6%の患者に発言しています。そのために治療を行う場合は主治医とよく相談をして、副作用が出てきたときや病状が悪化したときに適切な対応ができるようにしておきましょう。「重大な副作用」「その他の副作用」など重要な情報などにも注意を向けてください。

オプジーボ関連の臨床試験状況

前述したようにニボルマブとイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用投与、標準的一次化学療法にニボルマブを加えた3剤併用化学療法の試験も実施されており、2020年8月8日に国際肺癌学会(IASLC)の2020年世界肺癌学会議(WCLC)で同試験の結果が発表されました。最新の治験情報なども参考にしてください。

「治験」とはどのようなものなのか、中皮腫治療と治験の話なども参考にしてください。

【参考資料】

国立がん研究センター がん情報サービス -免疫療法 まず、知っておきたいこと-

国立がん研究センター がん情報サービス -免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ-

>石綿・中皮腫研究会ほか編(2018)『中皮腫瘍取扱い規約』金原出版

>特定非営利活動法人 日本肺癌学会(2019)『患者さんのための肺がんガンドブック 悪性胸膜中皮腫・胸腺腫含む 2019年版』

ブリストル・マイヤーズスクイブ社 オプジーボ®点滴静注(一般名:ニボルマブ)切除不能な進行又は転移性の悪性胸膜中皮腫に対する効能・効果に係る製造販売承認事項一部変更承認申請

小野薬品工業株式会社 オプジーボとヤーボイの併用療法が、未治療の悪性胸膜中皮腫患者において、 化学療法と比較して持続的な生存ベネフィットを示す

中皮腫治療と緩和医療(ケア)

緩和医療(緩和ケア)は、がんによる症状を抑え、患者さんの生活の質(QOL:クオリティー・オブ・ライフ)を向上させる方法です。一昔前までは「緩和ケア=死」というイメージがありましたが、現在では治療と同時に緩和医療を導入することが推奨されています。そして胸痛や呼吸困難、咳、発熱などの症状は薬や酸素吸入などで対処をして、大量の胸水や腹水の貯留による症状は、ドレナージにより緩和を図るなどができます。

出典:独立行政法人環境再生保全機構 酸素を吸いながら生活しやすい環境をつくる

しかし手術や抗がん剤などの治癒を目的とする治療の効果が少なく、逆に治療を継続することで患者さんに心身に負担が発生する場合はホスピス(緩和ケア病棟)への入院や在宅緩和医療という終末期医療を行うことも患者さんの生活の質と尊厳を大切にする選択肢の一つになります。主治医はもちろんですが、看護師や各病院に設置されているがん相談支援センターや地域連携室に相談することもできます。

痛みの原因・種類と治療

「痛み」とは、身体のいずれかが傷ついた際に、またはその前後に感じる不快な感覚や感情の変化を指します。原因は以下のように大別できますが、対処法や使用する痛み止めが異なるため、正しい診断を受けて痛みの原因について理解することが大切です。

  • がん自体が原因の痛み
    →がんの存在する場所で感じる痛み、骨への転移によって生じる骨の痛みなどがあります。
  • がんの治療に伴う痛み
    →外科治療後の痛み、化学療法や放射線ちりょうの副作用(口内炎等)による痛みなどがあります。
  • がんに関連した痛み
    →手足のむくみや便秘などによる痛みなどがあります。

痛みの伝え方

中皮腫の治療に伴う痛みを我慢してしまうと、中皮腫と闘うための体力を消耗してしまい、気持ちも落ち込んでしまいます。痛みは患者さん自身が感じていても、診察や検査ではわからない症状ですので、我慢せずに主治医や看護師に伝えていただくことが大切です。次のような点を説明してみてください。メモをしておいて渡していただくのもよいかもしれません。

  • 痛みのある場所と範囲
    →痛みが一カ所だけなのか、指で指し示せる場所か、狭い範囲か広い範囲か。
  • 痛みの強さ
    →痛みが全くない場合を0、我慢できないくらいの痛みを10として、現在の痛みが何点くらいにあるか。
  • 痛みのはじまりと経過
    →いつから生じている痛みなのか、痛みの始まるきっかけがあったのか、ひどくなってきているのか。
  • 痛みがやわらいだり、ひどくなるとき
    →例えば、お風呂に入ると痛みがやわらぐ、夜間に痛くなる、からだを動かすとひどくなる。
  • 痛みをどう感じるか
    →ズキッとするような痛みなのか、ズーンと重い痛みなのか、ビリビリしびれたような痛みなのか。
  • 痛みの持続の程度
    →一日中感じている痛みなのか、一時的に発生するのか、その場合はどのくらいの痛みが続くのか。
  • 療養中の生活への影響
    →痛みがあって眠れない、痛くて動く気もしないなど。
  • 痛み止めの効果
    →処方されている痛み止めの効果や副作用と思われる症状。

痛み止めの種類と痛み止め以外の治療

痛み止めの種類はおおまかに以下の3種類となります。これらは、痛みの強さによって使い分けられます。

  • 医療系麻薬以外の痛み止め
    →NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、アセトアミノフェンがあります。骨・筋肉・関節などのズキズキした痛みを中心に使用されます。
  • 鎮痛補助薬
    →ステロイド、抗うつ薬、抗けいれん薬などがあります。電気が走るようなビリビリしびれるような神経由来の痛みの症状に使用されます。
  • 医療用麻薬
    →モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどがあります。ズーンと重く感じる内臓由来の痛みのほか、がんによる痛みの対処全般に使用されます。
  • 痛み止め以外の治療
    →薬物療法、放射線療法、神経ブロック、原因に応じた治療(例えば、腸閉塞による腹痛であれば、チューブで腸の内圧を下げて痛みをやわらげます)があります。 

モルヒネなどの医療系麻薬の使用に伴う副作用や中毒性

医療用麻薬には、モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどがありますが、痛みの低減効果が強く、がんに伴う痛みを取り除くのに有効な薬剤とされています。一方で、吐き気や便秘、眠気などの副作用もあり、対処が必要です。

  • 吐き気
    →医療用麻薬の使用開始時や増量時に生じやすくなります。1〜2週間程度の使用で身体が慣れてくると自然に改善することもあります。身体が慣れるまでは吐き気止めを使用するなどしますが、使用に伴ってどのようなタイミングで症状が出てくるのか医師や看護師に伝えるようにしましょう。食事の工夫や換気の改善が有効な場合もあります。
  • 便秘
    →医療系麻薬を定期的に使用している患者さんの8割ほどの方が経験します。状態にあわせた下剤の使用、食事や運動の工夫で対応します。排便の回数や便の性状を医師や看護師に伝えて対応しましょう。
  • 眠気
    →吐き気と同様に身体が慣れることによって改善することがあります。痛みがない場合は、痛み止めの量を少なくしたり、痛み止めの種類を替えることもあります。使用前に比べて明らかに眠気が強い場合は医師や看護師に相談しましょう。原因が脱水や脳の病変など、痛み止め以外の原因もありますので、出てきた症状を具体的に伝えることを心がけましょう。

痛みが無いのに、薬を使わずにはいられなくなる状態を、「麻薬中毒」ないしは「精神依存」と言います。痛みの治療目的で医師から適切に処方された使用で、これらの状態にはならないことが研究結果などから確認されています。医療用麻薬の使用で、がん治療への悪影響や寿命が短くなるようなこともありません。

胸膜中皮腫の進行で生じる症状と対処法の一例

胸、背中から生じる痛み

胸壁や胸の神経へ腫瘍が広がることで生じます。持続的かつ増強していく痛みです。モルヒネなどの鎮痛剤、貼り薬、放射線治療、持続皮下注射、背中からの硬膜外麻酔などの使用が考えられます。

息切れ、呼吸困難、咳

胸水が増えることが原因です。胸膜癒着術の実施、コルチコステロイドやモルヒネ、抗不安薬などの使用が考えられます。また、低酸素血症が出た場合に酸素吸入法を用いることもできます。在宅でも、携帯型酸素ボンベや酸素濃縮器を使用して鼻カニューレなどを使用して酸素吸入ができます。

発熱

発熱では体温の上下による悪寒・発汗が不快感を生じさせます。体温上昇を抑制するために解熱剤の使用が考えられます。水分補給も必要です。

全身倦怠感

手術や化学療法、くすりの使用、不安などのいくつかの要因が重なって生じます。ヨガ、リラクゼーションなどでの生活改善、点滴での栄養補給、抗うつ薬やコルチコステロイドの使用が考えられます。

【参考文献】

>国立がん研究センター がん情報サービス -中皮腫 治療の選択-

>ONCOLOGY オノオンコロジー

「胸膜中皮腫に対する新規治療法の臨床研究に関する研究」班:患者さんとご家族のための胸膜中皮腫ハンドブック

>特定非営利活動法人日本肺癌学会編(2019)『患者さんのための肺がんガイドブック 悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む2019年版』金原出版株式会社

中皮腫治療とこころのケア

「中皮腫(がん)」いう言葉は、心に大きなストレスをもたらします。そして、病名を耳にした後の数日間は、「まさか私が中皮腫(がん)のはずがない」「何かの間違いに決まっている」などと、認めたくない気持ちが強くなる人がほとんどです。これは、大きな衝撃から心を守ろうとする通常の反応です。

しかし多くの患者さんは時間の経過とともに「つらいけれども何とか治療を受けていこう」、「これからするべきことを考えてみよう」など、見通しを立てて気持ちの整理が出来てきます。

しかし、ひどく落ち込んで何も手に付かないような状態が長引いたり、日常生活に支障が続くようであれば、適応障害や気分障害(うつ状態)かもしれません。心と体は一体のもので、こうしたつらい状態が長く続くと体にも大きな負担になります。できるだけ早く精神科や心療内科などを受診して適切な心のケアを受けることが大切です。公認心理師の療養中の不安との付き合い方のアドバイスなども参考にしてください。

再発・転移の不安と実際

中皮腫は再発や転移が生じることが多く、そのような不安と向き合う時期もあります。再発してしまった場合の治療法は、初回治療と同様に外科治療、放射線療法や薬物療法があります。療養中の患者さんが、どのような工夫をされているのか「中皮腫再発・転移座談会/それでも前を向いて生きている」などを参考にしてみてください。

家族へのケアも

また、一部の医療機関では「家族ケア外来」を設置していたり、精神腫瘍科でも家族の心のケアをしています。ご家族の方は、無理をしない形で家族としてできることを探してみてください。

【参考文献】

国立がん研究センターがん情報サービス 「家族ががんになったとき」

がんを学ぶ 「家族は『第二の患者』」

CancerNet Japan 「心のケア」

国立がん研究センター中央病院 「家族ケア外来」

埼玉医科大学国際医療センター 「精神腫瘍科」

>がんになったら手にとるガイド -がんと言われたあなたの心に起こること-

>国立がん研究センター がん情報サービス -がんと心-

中皮腫治療・療養中の食事

中皮腫の診断後、治療を開始したり、病状の進行によって満足に食事ができなくなる場合もあります。

化学療法や放射線療法中は、①栄養のバランスやカロリーを気にせず、②水分補給を十分にしながら、食べたいものを可能な範囲の量で摂取し、③食事が困難となる副作用を予防・抑制するために支持療法や口腔ケアを取り入れましょう。

また、ターミナル期(治療による回復が見込めなくなった期間)は、①QOLとADLの維持のための栄養補給(余命1ヶ月以上と考えられる場合)、②QOLを基本に好きなものを食べたいだけ食べる(余命1ヶ月以内)、③食が進む食べ方で、誤嚥に気をつけてケアを工夫しましょう。ターミナル期は、余命6ヶ月前後を前期・余命1ヶ月から5ヶ月程度の中期・1ヶ月以内の後期と分けることができます。

前期・中期では、栄養バランスに注意しましょう。銅や亜鉛といった微量元素も大切です。皮膚炎・口内炎・味覚障害などは亜鉛欠乏症からくることもあります。亜鉛は魚介類(特に、牡蠣・うなぎ)・肉類・豆類・野菜・海藻・種実類などから多く摂取できます。亜鉛の摂取は細胞の形成、新陳代謝、免疫反応などと関わりがあります。後期では、患者さんの状態が「悪液質」の状態となり、体重の減少などが顕著にみられます。栄養バランスに気をつけるよりも、患者さん本人が食べたいものを好きな量だけ食べることが基本です。ご家族にとっては、誤嚥の心配もあるでしょうが、姿勢の工夫や飲食物にとろみをつけるなどの工夫で予防可能です。栄養士や看護師の方とも相談して、できるだけ患者さんが望まれる食事が摂取できるようサポートしましょう。

病院によっては、MST(Nutritional Suport Team)とも言われる「栄養サポートチーム」を設立している病院もあります。主に、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・歯科医師・臨床検査技師・言語聴覚士などから構成されます。看護師や管理栄養士を通じて、食事や栄養に関わる相談を積極的にしていただくのも良いかと思います。

中皮腫治療中の食事〜腹膜中皮腫患者である私の経験からなども参考にしてください。

口内炎への対応

歯茎や口、口腔粘膜などの細胞は、感染症などを起こす菌の体内への侵入を防ぐ働きをしていますが、化学療法の影響で細胞が破壊されるなどし、口内炎などを発症させます。

口内炎に対しては、特効薬がなく、局所麻酔薬の外用薬やうがい薬、オピオイドやアセトアミノフェン製薬の使用、食事面での工夫など対症療法が中心です。しかし、一度口内炎になると治るまでに時間がかかり、上記の対症療法の効果も限定的です。抗がん剤の治療開始前から歯科治療や口腔ケアによる予防が大切です。予防のためのポピドンヨード系外用薬でのうがい、ステロイド軟膏の使用は推奨されません。口内炎ができてしまった場合の食事は、さっぱりした口当たりの良いもの、炎症部位の痛みを抑えるためにとろみをつけたり、ゼリー寄せの状態にする、水分を多くしてやわらかくするなどの工夫ができます。

化学療法や放射線療法を開始する2週間前までに歯科の受診による、歯垢・歯石の除去、ブラッシングの指導を受けることも考えられます。義歯などが合っていない場合は口内の粘膜を傷つける原因となったり、治療中の抜歯は細菌感染やあごの骨の壊死につながる可能性があるので、虫歯や歯周病の治療もすませておくのが良いかもしれません。アルコールの摂取や喫煙は症状悪化の原因となりますので控えましょう。

サプリメントの摂取

サプリメントの中には、ビタミン剤やミネラルなどが含まれています。抗がん剤治療で使用されるアリムタやシスプラチンの治療中には、副作用の予防や軽減を目的に類似の成分のあるビタミン剤やマグネシウムを摂取することがあります。

例えば、大量のビタミン剤の服用では治療効果を低減する可能性もあります。また、漢方の中には間質性肺炎の発症と関係を指摘されているものもあります。サプリメントを摂取したいと考えた場合は、その理由を主治医や看護師、薬剤師に伝え相談した上で摂取してください。

参考

NPO法人キャンサーネットジャパン もっと知ってほしい がんと栄養のこと 2013年版

静岡県立がんセンター がんよろず相談Q&A 第3集 抗がん剤治療・放射線治療と食事編(第6版)

国立がんセンター東病院 栄養サポートチーム

がんを学ぶ がん治療と口腔ケア

>特定非営利活動法人日本肺癌学会編(2019)『患者さんのための肺がんガイドブック 悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む2019年版』金原出版株式会社