近くの近道 VOL.6-正しいがん情報へのアクセスのヒント-がん治療の闘病記

 皆さん、こんにちは。今回「みぎくりハウス」を訪れている方に、本やインターネットの情報などを紹介している、スノー・マンです。
 このコーナーが、みなさんの正しく有用な情報アクセスへの「近くの近道」になればと思います。なお掲載した情報は、私スノー・マンが厳選し、中皮腫サポートキャラバン隊が確認しております。このため有害な情報は排除されていますが、なにか問題・疑問があれば、こちらまで、ご連絡ください。

 今回は、少し趣向を変えて、がん治療についての闘病記や、がん治療に関する考え方が書かれている本の紹介です。これには、二種類あって患者目線で書かれているものと、医療者目線でかかれているものがあります。
 まず、患者側の目線で書かれているものといえば、この中皮腫サポートキャラバン隊の共同代表、故栗田英司氏の「もはやこれまで」。

「もはや これまで」栗田英司

 って、もうみなさん、読んでますよね。まだの方は、ぜひどうぞ!購入申し込みはこちらから。
 それ以外の患者さん視点で書かれているものを探してみたのですが、スノー・マン的にしっくり来るものがありませんでした。皆さんの中で、「これはお勧め!」というものがあればぜひ教えてください。

 私が図書館で探した中では、これは良いと思いました。

「新・がん50人の勇気」柳田邦夫

文春文庫  本体771円+税

 ノンフクション作家の柳田邦夫氏の「新・がん50人の勇気」です。柳田邦夫氏は国立がんセンターを舞台とした「ガン回廊の朝」などの著作で知られていますね。

医療者の視点で書かれたもの

 次に医療者の視点で書かれたもので、スノー・マンが「これだったら読んでもいいな」と思う本を、以下にあげてみます。

 「これだったら読んでもいいな」といった理由ですが、皆さんが、本屋に行くとがん関連の本をたくさん見かけますよね。そのなかで、過半の本はいわゆる「トンデモ」本で、「○○でガンが消えた」や、「末期がんの私が××で治った」といった本が、ところせましと並んでいます。その中で、良質なものを見わけるのがひと苦労です。

 実際に本屋や図書館で探す場合には、この点に注意ですね。とはいえ、良書も少なからずあります。他に良い本があれば、こちらも教えてくださいね。書籍名を以下に記しておきます。

  • 『がんとともに、自分らしく生きる』腫瘍内科医、虎の門病院臨床腫瘍科部長 高野利実 きずな出版 本体¥1,600-
  • 『ガンとわかったら読む本』産業医科大学第一外科講師 佐藤典宏 マキノ出版 本体¥1,400-
  • 『がんでも長生き 心のメソッド』聖路加国際病院精神腫瘍科 保坂隆+ステージ4患者 今淵恵子 マガジンハウス 本体¥1,200-
  • 『がんは人生を二度生きられる』医師 長尾和宏 青春出版社 本体¥1,000-

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 最後に、これも図書館で見つけた本です。がん患者向け特定ではありませんが、中高齢者向けのトレーニングに関する本です。がんの治療成績は、PS0からPS4に分類される、患者の全身状態に左右されます。たとえば、中皮腫治療のガイドラインで、抗がん剤が推奨されているのはPS2以上の方、免疫チェックポイント阻害剤はPS1以上の人となっています。また、一般的に治験に参加できる人は、PS1以上の人が多いようです。このため、栄養状態を良くし、体力をつけておくことが、とても重要です。この点についての詳しい情報は、次回に掲載します。
 PSの区分については、以下の「がん情報サービス」のホームページを参照ください。
https://ganjoho.jp/public/qa_links/dictionary/dic01/Performance_Status.html

<近くの近道での寄り道>

恒例のがん以外の情報コーナーです。
第六回目の今回は…

本編では、ノンフィクション作家の柳田邦夫さんの著書を紹介しました。私が柳田邦夫作品の中で一番好きなのは「マリコ」です。時は日米開戦前夜、「マリコは病気だ」は、何を意味するのか・・・。読みごたえありです。

ただ、今回紹介したいのは、ノンフィクション作家といえばこのひと、沢木耕太郎です。デビューしたころのみずみずしい感性、いま読み返しても感動ものです。

 そして、沢木耕太郎の代表作といえば、これ「一瞬の夏」ですね。元東洋ミドル級チャンピオンのカムバックストリーを中心に、彼と彼にかかわる様々な人の夢と情熱と苦闘。胸が熱くなる一冊です。オールドボクシングファンだったら、名トレーナーのエディ・タウンゼントが出ているというだけで、心が揺れますね。

            
 「一瞬の夏」から、35年たって書いた小説「春に散る」。あきらかに、過去に自分自身が書いた「一瞬の夏」を意識して、なにかに決着をつけようとしているように思います。それが、沢木さんの青春なのか、人生なのか・・・。「一瞬の夏」が気に入った方はぜひこちらもお読みください。