中皮腫・アスベスト疾患と石綿健康管理手帳

中皮腫をはじめとするアスベスト疾患は、早期に発見することで治療選択の幅が広がることもあります。アスベストを吸った方で、ご心配の方も含めて「石綿に関する健康管理手帳」の取得によって年2回、無料で検診を受けることができます。また、万が一にアスベスト関連疾患を発症された場合は、労災制度救済制度などの請求・申請が可能です。建設労働者の方など、アスベストばく露との接点が多かった方は積極的に手帳を取得しましょう。

申請から交付(取得)までの流れ

①石綿手帳の交付の対象業務を確認する
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②石綿手帳の交付要件を確認する。
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③交付のための関係書類を取得・記入
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④お住まいの都道府県労働局安全衛生課ないし労働衛生課はへ申請する。
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⑤交付。年2回の検診を任意で受ける。

アスベスト疾患早期発見を目的とした石綿手帳の交付対象者

次のいずれかの要件に該当する方は手帳が交付されます。

(1)両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚があること。
 (直接業務及び周辺業務が対象)
(2)次の作業に1年以上従事していた方。(ただし、初めて石綿の粉じんにばく露した日から10年以上経過していること。)
(直接業務のみが対象)
・石綿の製造作業
・石綿が使用されている保温材、耐火被覆材等の張付け、補修若しくは除去の作業
・石綿の吹付けの作業又は石綿等が吹付けられた建築物、工作物等の解体、破砕等の作業
(3)(2)の作業以外の石綿を取り扱う作業に10年以上従事していた方。
 (直接業務のみが対象)

アスベスト疾患早期発見を目的とした石綿手帳交付の対象業務

手帳交付の対象となる業務は、アスベストの製造や取り扱い業務(直接業務)、あるいはそれらに伴ってアスベスト粉じんが発生した場所における業務(周辺業務)です。例えば次のようなものがあります

  • 石綿吹付作業
  • 石綿製品の製造作業
  • 建築現場等における石綿製品等を加工・使用する作業および石綿が使用された建築物の解体作業
  • 造船、鉄道などを扱う空間において石綿を取り扱う作業

アスベスト疾患早期発見を目的とした石綿手帳申請に必要な書類

  1. 健康管理手帳交付申請書
  2. 石綿業務従事歴申告書
  3. 石綿作業に従事していたこと、従事期間を証明する書類として
    ①事業者の証明が得られる場合
    ・事業主証明書
    ②事業者の証明が得られない場合
    ・本人申立書
    ・同僚証明書
    ③事業者、同僚の証明がともに得られない場合
    ・本人申立書
    ・従事歴を証明する以下の書類のいずれか
     ⑴ 石綿障害予防規則に基づく石綿健康診断個人票若しくは石綿に係るじん肺健
     ⑵康診断結果証明書の写し、又は本人への結果通知の写し
     ⑶社会保険の被保険者記録 (被保険者記録照会回答票等)
     ⑷ 雇用保険に係る証明書 (雇用保険被保険者資格取得届出確認照会回答書)
     ⑸給与明細
     ⑹ その他 本人申立書に記載された内容を裏付ける客観的な書類

申請書類一式

アスベスト疾患早期発見を目的とした石綿手帳申請にあたっての注意事項

  • 申請の対象となる方は労働者又は労働者であった方で事業主や一人親方などは対象となりません(過去に「労働者」の期間があれば申請可能)。
  • 必要に応じて、申請者や事業者、同僚の方々へ聞き取り調査がされる場合があります。
  • 手帳を交付されたのち、石綿関連疾患が確認された場合でも、アスベスト救済制度、労災制度への請求(申請)が自動でされることはありません。別途、手続きが必要となります。

参考

厚生労働省 石綿健康管理手帳の交付対象業務の拡大について