AYA世代の腹膜中皮腫患者として

AYA世代の腹膜中皮腫患者として
ペンネーム 南国さん

私は35歳の腹膜中皮腫患者です。発病年齢は30歳、4歳になる娘がおります。

結婚1年後の2013年6月より不妊治療を始めました。開始半年後の腹部エコーで少量の腹水を確認し、生理痛も酷く、臓器癒着も考えられた為、2014年1月に腹腔鏡手術(子宮内膜症)を行いました。その際、腹腔内に無数の病変が見つかりました。しかし、中々病名が分からず、2014年5月に腹膜中皮腫と診断されました。

2014年6月に病変を全て摘出し完治目的の開腹手術を行うも、病変が腹腔内に無数に散らばっており、摘出不可の判断をされ、手をつけずに閉腹しました。私は地方在住の為、大きな病院というと、大学病院か県立病院の二択しかなく、治療実績も乏しかった為、2014年7月に確定診断を受けたがん研有明病院でセカンドオピニオンを受けました。この時点で自覚症状が無い為、今まで通りの生活をするよう勧められました。

休職中は民間療法等自分で出来ることに取り組みましたが、一人でいるといろんな事を考えてしまう為、2014年9月 に特例の短時間勤務を認めてもらい、復職しました。復職の翌月には妊娠が分かり、家族みんなで喜びました。病気が判った時点で子どもは諦めるよう再三言われ、自分も仕方が無いと諦めていたからです。

切迫流産と診断され、休職していた時期もありましたが、その後はフルタイムで勤務し、自然分娩で予定日の3日後に小柄な可愛い女の子を出産しました。母子共に異常もありませんでした。

約1年間の育児休業を取得後、復職しました。自覚症状が無い為、採血・造影CTによる定期検診を年2回行い、病変が子宮の周囲にもみられた為、婦人科と外科を受診していました。

長く経過観察を続けておりましたが、2018年10月に1年ぶりに造影CTを撮りました。初めて石灰化が認められ、CT読影者のコメントで再発と記載がありました。元々病変は腹腔内に散らばっているのですが、今までCTには写らなかったので、さすがにショックでした。その際、避妊するよう強く言われました。第一子出産後、3年妊活しましたが、授かりませんでした。中々諦めるきっかけもなかったので、いい機会かなと考え直し、子どもは諦めることにしました。

次の診察で今後の治療方針を決める予定でしたが、このタイミングで妊娠していることが分かりました。担当医からは中絶も勧められましたが、赤ちゃんがしっかりと子宮に着床し、力強く心臓が動いているのを確認出来た時は本当に嬉しくて、涙が止まらず、やっぱり私は産みたいんだ、と確信しました。

現在私は7月の出産に向けて産休を取得し、家で過ごしておりますが、妊娠中は中皮腫の検査・治療が一切出来なかった為、産後に検査を行い、今後の治療方針を決める予定です。

私は30歳で中皮腫と診断され、治療法は無く、余命が短いという現実を突きつけられました。自分の周りはちょうど結婚・出産ラッシュで、みんな幸せできらきら輝く人生が待っている。それなのに私には、目標や希望を持っても、将来がない。気持ちはどん底に落ちました。

このような状況の中、私は幸運にも子供に恵まれました。子どもは私の唯一の希望です。娘1人もまともに面倒みれない主人も気がかりですし、宝物の子どもを残して死ぬわけにはいかないのです。ただただ子どもの成長をみたいという希望だけでなく、私には子どもが社会に出ても一人の人間としてしっかり歩いて行けるよう育てる義務があります。そのためにもオブジーボを早期に承認して頂きたいです。既に使用出来る薬が無い方、体調の現状維持に努め、次の薬の承認を待っている患者さんはたくさんいます。万人に効果のある薬だとは思っていませんが、患者の治療の選択肢の一つとして選ぶ権利を下さい。宜しくお願い致します。

腹膜・心膜・精巣鞘膜中皮腫におけるニボルマブ(オプジーボ)使用についての署名のお願い

胸膜中皮腫のセカンドラインの治療薬として、昨年、ニボルマブ(オプジーボ)が保険適用薬として使用されるようになりました。
一方、胸膜中皮腫以外の腹膜等の中皮腫(腹膜、心膜、精巣鞘膜)の患者は非該当とされたままです。
腹膜等の中皮腫患者は、胸膜中皮腫に準じる治療を受けています。
私達は、腹膜等の中皮腫患者にも胸膜中皮腫と同様の治療の選択肢を一日も早く認めて頂きたいと願っています。
この切実な思いを以下の要望にまとめ、政府、薬品会社、医療者の皆さんに届けたいと思います。
できるだけ多くの中皮腫患者の方々にこの要望に加わって頂きますようお願いいたします。同時に、患者家族をはじめ、多くの皆さんにご賛同の署名を頂きますようお願いいたします。
2019年6月7日
中皮腫サポートキャラバン隊
共同代表 栗田英司・右田孝雄