腹膜中皮腫患者として

腹膜中皮腫患者として
原 修子

私が腹膜中皮腫と診断されたのは2016年9月です。
それ以前に子宮頸がんを患っていた私は経過観察の過程で腹水の貯留を認めると共に卵巣に腫瘍を認めるようになりました。
この段階では子宮頸がんの再発であろうという診断でしたが後日、生検を行った結果、腹膜中皮腫という診断を受けました。
腹膜中皮腫という聞きなれない病名と共に告げられたのは平均余命2年というあまりにも残酷な言葉でした。
奇しくも同じ日に子宮頸がんは寛解という有り難いお言葉も頂きましたが、この日を境に新たな闘病生活が始まりました。

腫瘍は卵巣から横隔膜に沿って播種状に広がっているため手術は適用外。放射線治療も限定的という理由から適用外。腹膜中皮腫では確立された治療法がないため残された治療法は胸膜中皮腫に準ずる化学療法のみでした。

シスプラチンとアリムタの化学療法を行うも3クール目にしてアレルギー反応がでたためシスプラチンの使用は出来なくなりその後はアリムタ単剤での化学療法を3クール行い経過観察となりました。

このような状況の中で小野薬品工業株式会社がオプジーボの承認申請をしたのを受け一握りの希望をもって2018年1月10日にオプジーボの早期承認申請書を厚生労働省に提出しました。

オプジーボはその後、2018年8月に胸膜中皮腫に対し保険適用が認められましたが腹膜・心膜・精巣漿膜中皮腫では承認されていません。

目の前に望む治療薬があるのに手にすることすら出来ません。無念で言葉になりません。

2018年10月。
腹膜中皮腫再発と診断されました。

前回シスプラチンでアレルギー反応が出てしまったのでカルボプラチン+アリムタを6クール行いましたが残念ながら6クール目でまたアレルギー反応が出てしまいカルボプラチンの使用も出来なくなりました。

私に使える次の薬はもうありません。

ダメ元でオプジーボが使えるか主治医に確認しましたが認可されていない限り使用はできない、どうしてもというなら実費負担になるといわれました。
同じ中皮腫という病気なのに部位が違うだけで望む治療が受けられない現実には到底納得がいきません。

今年に入りMSI検査が保険適用されたのを受けMSI検査も行いましたが結果は残念ながら陰性ということでキイトルーダの治療を行うことも出来ません。

もう本当に私に残された道はありません。

私と同じように望む治療が出来ず苦しんでいる患者さんは全国に沢山います。
その方たちの願いを叶えるためにも、このような要望書を作成しました。

私達が生きて行くためには命を繋ぐための薬が必要です。
命を繋ぐための薬がなければ明日を生きていくことすら出来ません。

オプジーボは私達が生きていく上で必要なものです。

腹膜・心膜・精巣鞘膜中皮腫におけるニボルマブ(オプジーボ)使用についての署名のお願い

胸膜中皮腫のセカンドラインの治療薬として、昨年、ニボルマブ(オプジーボ)が保険適用薬として使用されるようになりました。
一方、胸膜中皮腫以外の腹膜等の中皮腫(腹膜、心膜、精巣鞘膜)の患者は非該当とされたままです。
腹膜等の中皮腫患者は、胸膜中皮腫に準じる治療を受けています。
私達は、腹膜等の中皮腫患者にも胸膜中皮腫と同様の治療の選択肢を一日も早く認めて頂きたいと願っています。
この切実な思いを以下の要望にまとめ、政府、薬品会社、医療者の皆さんに届けたいと思います。
できるだけ多くの中皮腫患者の方々にこの要望に加わって頂きますようお願いいたします。同時に、患者家族をはじめ、多くの皆さんにご賛同の署名を頂きますようお願いいたします。
2019年6月7日
中皮腫サポートキャラバン隊
共同代表 栗田英司・右田孝雄