【会社が証明をしてくれない!労災認定はむずかしいと思われている患者さんやご遺族へ】会社証明してくれなくても労災認定された事例

労災請求をされようとする方の中で、「労働基準監督署から会社の証明をもらってくるように言われたが、会社が証明してくれなかったので請求をあきらめた」という方がおられます。

事業主の証明に関する記載は労災保険法施行規則の12条で触れられています。また23条の2には「事業主は、保険給付を受けるべき者から保険給付を受けるために必要な証明を求められたときは、すみやかに証明をしなければならない」と書かれています。

ところが現実はこのようなことを無視して、被災者の方やご遺族が証明をお願いしても、さまざま理由をつけて証明をしない会社もあります。この時点でご相談頂いたりすれば、サポート可能なのですが、労働基準監督署から「とりあえず会社に証明をもらってください」と言われていることから、相談もされずに労災請求をあきらめてしまう方がいます。

結論的に言えば、会社の証明がなくとも労災請求は受け付けてくれます(多少の事情説明は必要ですが)。もっと言えば、主治医の証明がなくても、受け付けはしてくれます。下記の事例などはそのような典型です。

【中皮腫患者さんには、とにかく早く会って、話を聞く!つくづくそう思った相談】群馬に近い埼玉県内でもすぐに会いに行った事例

請求はできても、労災認定されるの!?とご不安を持たれる方もいるかもしれません。個々のケースによって事情が異なりますので、一概に何とも言えません。

北海道にお住いのAさん。兵庫県の病院まで手術のために通院(労災認定後、航空券代などの通院費はもちろん支給。通院費支給の話はこちらをご確認ください)していた夫に代わって労災請求の手続きを進めていました。諸事情あり、会社証明がないままに請求を受け付けてもらい、請求後の調査過程の中で労働基準監督署から会社に証明の依頼をしてもらっていました。請求時には感覚的に労災認定は間違いないと認識していたのですが、請求からからそれなりに時間も経過しても認定の連絡がありませんでした。労働基準監督署の担当者に連絡を入れると、「当初、証明をしてくれるという話だったのですが、なかなか証明をして戻してくれないんです。うち(当該労働基準監督署)としても、そろそろ結論を出そうと思ってます」という話でした。つまり、石綿ばく露が一定推認される(Aさんについては、会社が石綿製品を製造していた。本人も製造・加工に従事していたと申述)にもかかわらず会社が理由なく証明拒否をしているので、事業主証明なしで労災認定の決定をするということです。それから約1月後、無事に労災認定の決定がされました。

あるいは、同じ北海道にお住いのBさん。Aさんとは異なり、石綿製品を業務の中で使用する「間接ばく露」があったと申述して会社に証明をお願いしていましたが、会社に拒否されました。Bさんについても、労働基準監督署は申述内容を客観的に評価して石綿ばく露があったと認めて労災認定となりました。

お二人ともサポートの過程での出来事だったことや、幸いに労働基準監督署の担当者の方も請求人に対して誠意をもって対応してくださる方でしたので、未請求や取り下げのようなことにならずに済みました。同じようなことでお困りの方はぜひご相談ください。

腹膜・心膜・精巣鞘膜中皮腫におけるニボルマブ(オプジーボ)使用についての署名のお願い

胸膜中皮腫のセカンドラインの治療薬として、昨年、ニボルマブ(オプジーボ)が保険適用薬として使用されるようになりました。
一方、胸膜中皮腫以外の腹膜等の中皮腫(腹膜、心膜、精巣鞘膜)の患者は非該当とされたままです。
腹膜等の中皮腫患者は、胸膜中皮腫に準じる治療を受けています。
私達は、腹膜等の中皮腫患者にも胸膜中皮腫と同様の治療の選択肢を一日も早く認めて頂きたいと願っています。
この切実な思いを以下の要望にまとめ、政府、薬品会社、医療者の皆さんに届けたいと思います。
できるだけ多くの中皮腫患者の方々にこの要望に加わって頂きますようお願いいたします。同時に、患者家族をはじめ、多くの皆さんにご賛同の署名を頂きますようお願いいたします。
2019年6月7日
中皮腫サポートキャラバン隊
共同代表 栗田英司・右田孝雄