【中皮腫患者さんには、とにかく早く会って、話を聞く!つくづくそう思った相談】群馬に近い埼玉県内でもすぐに会いに行った事例

今回は、「とにかく早く会う。いや、会いに行かねばならない!」と考えさせられた経験のお話を紹介します。

「そんなに早く会いに来てくれるんですか!?」とか、「なんでそんなにすぐに会いに行くんですか?」と聞かれることもあります。答えはシンプルです。ミギえもんさんのブログの記事「慎んでご冥福をお祈りします」にあるようなことは、支援をしていると珍しくはなく、のんきなことをしていると最悪の事態を招いてしまいます。二の足を踏んでいたばかりに失敗した、と反省したこともたくさんありました。

埼玉にお住いのAさん。父親が中皮腫で療養中ということで相談がありました。電話があった翌日の7月28日にご自宅を訪問しました。Aさんのお父様は体調が悪い中、話をするために居間までベットから起きてリビングまできてくださいました。それでも、見るからに辛そうな状況でした。瞬間的に「今日、労災請求してしまおう」と即断即決し、仕事の話も20分ほど最低限の内容を聞くだけにしました。

患者さんとお会いした日のうちに労災請求するケースは主に2つのパターンがあります。

一つは、給付に時効が発生している可能性がある場合です。労災で支給される休業補償給付については、請求時から2年前までしか遡って支給がされません。例えば、中皮腫で5年療養されている方が、発症から5年後に労災請求した場合は休業補償に部分的に時効が発生していることになります。あまりオススメしませんが、労災8号様式と7号様式に氏名・住所等を記載し押印さえして労働基準監督署に持っていき、受付印を押してもらうことは可能です。このような場合は「不備返戻」という扱いになり、後日、書式を整えて提出します。強引ですが、時効は止められます(こういうことは単独でせず、必ずご相談ください)。

もう一つは、患者さんの容態があまり良さそうでないときです。当方でしっかり話を聞いて、整理することも大切ですが、労働基準監督署に本人の話を聞いてもらうことも重要になります。患者さんのご様子をみて、「今日、労災請求してしまおう」と考えると同時に、「今週中(来週中)に聴取をしてもらおう」と考えることもあります。

実際に事情を丁寧に説明すれば1週間以内に聴取をしてくれます。ただ、労働基準監督署に丸投げは絶対にやってはいけません。A41枚程度でも労災認定されるポイント、平均賃金決定のポイントなどを整理して聴取の枠組みをこちらでつくっておくことが必要です。この作業をきっちりしておかないと、労災認定されても給付額が低くされるなどの問題が出てきます。このような少し強引な作業をしなくても良いように、ご病気がわかった早い段階からお気軽にお問い合わせください。

Aさんのお父様については、その場で簡潔な意見書をまとめ、コンビニでプリントアウト。あわせて、名前と住所、電話番号だけ書いて押印した労災7号と8号を持参してその日のうちに川口労働基準監督署に提出。偶然、労災課長も在室していましたので事情を説明し、結果的に6日後の8月3日に聴取をしてもらうことができました。Aさんのお父様は労災認定される前の8月13日にご他界されました。私がお会いしてから3週間ほどしか経っていませんでした。

冒頭でも触れましたが、このようなご支援をさせて頂く中で、「もっと早く会うタイミングをつくっておけばよかった」、「あのときになぜ、もっとしっかり話を聞いておかなかったのか」と後悔することがあります。ですから、そういう後悔はできるだけしたくないので、「問い合わせがあったその日か次の日には会いに行く」という心構えで相談をお伺いしています。

Aさんのお父様がご他界後、キャラバン隊を支援されている松島恵一さんと松島和枝さんとともに栗田英司さん、右田孝雄さんを中心に活動を展開していたキャラバン隊の活動をご案内するとともに、当時まだ未完成だったポータルサイトを何としても完成させたいと考えていて、ご支援をお願いさせて頂きました。わずかかもしれませんが、頂いたご支援に報いることができたかもしれません。